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【専門家監修】バーチャルオフィス利用の勘定科目は?各種料金の経費についても解説!

提供元:
DMMバーチャルオフィス
バーチャルオフィスの料金は経費計上できないのでは?と不安に感じている方もいるかもしれません。荒井会計事務所所長、荒井滋税理士の監修のもと、経費計上の可否や確定申告の際に注意したいバーチャルオフィスの勘定科目について解説します。

バーチャルオフィスの料金は計上可能

バーチャルオフィスは、事業に必要な住所を借りられる便利なサービスです。しかし物理的なスペースを借りているわけではないので、バーチャルオフィスを使い始めたばかりの人や、起業・副業を始めたばかりの人の中には、確定申告などで経費として認められないかもしれない……と不安を感じられるかもしれません。バーチャルオフィスは、法人・個人問わず全額経費として計上することが可能です。荒井滋税理士の監修のもと、バーチャルオフィスを経費として計上する際の考え方と注意点、勘定科目などを含めて詳しく解説していきます。

経費計上する際の勘定科目について

バーチャルオフィスの利用料金はすべて経費として計上できますが、具体的にどの「勘定科目」に分類すれば良いのでしょうか。通常賃貸契約しているオフィスの家賃や、類似のサービスであるレンタルオフィス・シェアオフィスとも分類が異なりますので注意が必要です。

まずは、ここまで何度か登場している勘定科目の内容と必要性についてご説明します。勘定科目とは、支払った費用や獲得した収益の内容を分かりやすく仕訳するために使われる「分類科目」のことです。ビジネスで出入りするお金につけられる「見出し」のようなものです。

勘定科目は会社ごとに設定して構いませんが、一度費用の仕訳をしたら、同じ内容の費用は一貫性を持って記帳することが大切です。帳簿に記載する人、帳簿を見る人のどちらも同じ理解を得られるようにすることで、誰が見ても経費の流れを正しく把握することが可能になります。

バーチャルオフィスの勘定科目は?


バーチャルオフィスの勘定科目は、「支払手数料」として計上するのが一般的です。支払手数料とは、ビジネスで発生する取引に関する手数料や費用の支払いのこと。不定期で発生するものは雑費として仕訳をする方が多いかと思います。しかし、バーチャルオフィスの利用料金は定期的に発生しますので、支払手数料として毎月記入すると分かりやすいです。

また、支払手数料だけでなく「外注費」として計上するも可能です。外注費とは、外部の業者に何らかの仕事を依頼したときにかかる費用のことをいいます。外注工賃や業務委託費と呼ばれることもあります。

ただし、税務調査時に外注費という勘定科目は、消費税の税区分の観点からよく確認されやすい科目の一つです。そのため外注費とするよりも支払手数料としてまとめる方が合理性があると考えられます。
外注費としても記帳上の問題はありませんが「支払手数料」がより正確であるといえます。外注費として記載した場合は支払手数料に変更ができないことはありませんが、会計の継続性の原則から推奨できません。

これに対し、類似サービスであるレンタルオフィスやシェアオフィスなど、実際に場所を借りる契約の場合には「賃借料」となります。レンタルオフィスやシェアオフィスには備品設備の使用料も含まれていることも多いですが、それらも含めてすべてまとめて賃借料としての計上で問題ありません。通常のオフィス家賃も賃借料となります。

自宅で仕事している場合も計上可能


バーチャルオフィスで登記しながらも自宅で仕事をしているケースでも、バーチャルオフィスの利用料金を経費として計上することができます。
開業届提出時に記載していないバーチャルオフィスの住所を利用すると不安に感じる方もいるかもしれませんが、事業を展開して複数の住所を利用することは一般的ですので、特に心配する必要はありません。

自宅で仕事をし、なおかつバーチャルオフィスを借りている場合は、自宅でかかった家賃や光熱費と、バーチャルオフィスの利用料金の両方が経費となります。
このように事業に必要なものはすべて経費として計上できますが、自宅家賃や光熱費は、面積や利用時間によって按分する必要があるので注意しましょう。

自宅で仕事をしている場合の勘定科目を大別すると以下のようになります。
・自宅家賃:按分して「賃借料」
・光熱費や電話代:按分して「光熱費」や「通信費」
・バーチャルオフィス代:「支払手数料」

オプションの勘定科目に注意


バーチャルオフィスで住所のみを使用した場合の利用料金は、上述したように「支払手数料」で計上することができます。また「外注費」とすることも可能です。

住所利用以外のオプションを追加している場合、サービス内容に応じてそれぞれの勘定科目に仕訳をしておけば、それぞれどのような費用として支払ったものなのかを見える化できます。バーチャルオフィスのオプション内容で頻繁に使われる勘定科目は「通信費」「外注費」「会議費」の3つです。
・通信費
ビジネスで使用される取引先との連絡に関する費用全般のことです。通話、切手代のほか、インターネット関連の費用も含まれます。

・外注費
社内の業務を外部業者に委託したときに発生する費用全般に使われる勘定科目です。

・会議費
会議や打ち合わせの際に必要となる費用のことです。会議で出すためのお茶代など、会議に付随したものは高額でなければ会議費に相当します。
これらを踏まえて、以下にバーチャルオフィスの主なサービスにおける具体的な勘定科目をご紹介します。
・郵便物転送サービス
郵送代行は、通信費として計上します。

・電話番号利用
電話番号利用は、通信費として計上します。

・貸し会議室
貸し会議室は、会議費として計上します。

・電話秘書代行
電話秘書代行は、外注費 として計上します。

・FAX転送代行
FAX転送代行は、通信費として計上します。

・会社設立・法人登記代行
会社設立・法人登記代行は、支払手数料または支払報酬として計上します。

・書類保管
書類保管は、外注工賃として計上します。

・記帳代行
記帳代行は、外注工賃として計上します。
確定申告の際に困らないように、請求書や領収書をしっかり保管し、上記を参考に分類しましょう。不安な場合は仕訳について税理士に相談するか、税務署に問い合わせてみると良いでしょう。

請求書や領収書が「バーチャルオフィス利用費」とひとまとめになっている場合は領収書をもらいなおしたり、仕分けをしたりする必要はありません。まとめて「支払手数料」として計上しましょう。むしろ、払い込みの際にまとめてカード決済があるような場合には、仕訳を分けて行うケースはレアケースであり、一括で仕訳を行うことが一般的です。

なお、仕入税額控除を受けるためには、法定事項が記載された帳簿と請求書等の保存が必要とされています。特に消費税課税事業者(売上高が1,000万を超えた事業者や資本金が1,000万以上の事業者等)の場合は帳簿に以下の内容を記載する必要があります。
1.課税仕入れの相手方の氏名又は名称
2.課税仕入れを行った年月日
3.課税仕入れに係る資産又は役務の内容
4.課税仕入れに係る支払対価の額
5.書類の交付を受ける当該事業者の氏名又は名称

※小売業、飲食店業、タクシー業、駐車場業、その他これらに準ずる事業で不特定多数の者に資産の譲渡等を行うものである場合には1から4の記載で良い。
出典:国税庁ホームページ
※「No.6497 仕入税額控除のために保存する帳簿及び請求書等の記載事項」(国税庁)から抜粋して作成

後々トラブルにならないように、請求書や領収書の保管や帳簿の記載はこまめに行いましょう。

まとめ

今回ご紹介したように、バーチャルオフィスにかかった費用はすべて経費として計上することが可能です。バーチャルオフィスの勘定科目は「支払手数料」にするのが一般的です。一度「支払手数料」記載したあとは勘定科目の分類がブレないように注意してください。

バーチャルオフィスだけでなく、各種オプションサービスを利用している方は注意が必要です。サービスごとに勘定科目が異なるため、今回ご紹介した「オプションの勘定科目」を参考に記載してみてください。

正しい仕訳は、確定申告だけでなく、損益計算書や貸借対照表を作成する際に欠かせないもの。税務署から問い合わせがあった場合にきちんと説明できるように理解しておくと安心ですね。
監修:荒井 滋(荒井会計事務所 所長)
税理士、行政書士。1988年に「荒井会計事務所」を創業。創業から約30年にわたって中小企業のビジョン実現のためのサポートを行う。アドバイザリー業務、会計税務業務、経理代行業務などを行い、お客さま企業が抱える経営上のご要望や課題の解決策を提案、実行している。
http://www.arai-office.jp/
writer:
DMMバーチャルオフィス